唾液(だえき)は食事中に大量に分泌され、人間にとってなくてはならない重要なもので、
全身の健康に関わり大活躍をしています。唾液には、消化を助ける働きや抗菌作用、最近の研究では、口腔内の粘膜を修復していく働きもわかり、脳機能や身体の老化を予防する働きなどがわかってきています。
又、唾液には、ペルオキシターゼと呼ばれる酵素が活性酸素を除去する働きを担い、又、インスリンの働きをよくするIGFと呼ばれる成分を含んでいて、糖尿病の発症を防いだり、改善に影響を与えています。
唾液の分泌量が減少するとがんに対する免疫力が低下します。
唾液には発がん物質を抑制していく成分も含まれています。
唾液には口の中の食べ物のカスや細菌を洗い流す働きがあり、むし歯や歯肉炎の予防につながります。
★唾液不足の原因~
通常、唾液の分泌量は一日平均1.0~1.5リットルほどの量があります。
この量は1日に出る尿の量に匹敵します。
唾液の分泌量が不足する主な原因は、ストレスや緊張、不規則な生活(睡眠不足・朝食を抜く・過度なダイエット)、薬の副作用、加齢などです。
腎臓疾患や糖尿病などの代謝疾患などにより、唾液の分泌量が減ってくる場合もありますが、老化現象の一つとして、唾液の分泌量が次第に減っていきます。
老化現象から唾液が減ってくることは、本人の自覚症状を感じないものですが、健康に与える影響は、かなり大きなものがあります。
唾液の分泌量が極端に減少すると口の中に細菌が増殖し、口臭の原因や虫歯、歯周病などのさまざまな症状が現れますので、日頃から唾液が不足しないような生活を心がけましょう。
スポンサーリンク
★唾液を増やすには~
■唾液腺を食事前に10回ほど、痛くない程度の力で刺激するマッサージ
〇舌下腺
両手の親指をそろえて、あごの真下から舌をつきあげるように、ゆっくりと押します。
〇耳下腺
耳たぶの下で、ほお骨のでっぱりのすぐ内側です。
親指を除いた4本の指で、上の奥歯のあたりを回してマッサージします。
〇顎下腺
下あごの左右の骨の出っ張りから3センチ内側の部分を親指で押します。
■よく噛んで食べる
硬いものをゆっくりとよく噛んで食べ、噛めば噛むほど唾液が分泌されます。
■酸味のあるものを食べる
梅干や酢の物など、酸味のあるものを口にすると唾液の分泌が盛んになります。
■ガムを噛む
ガムを噛むと、自然と唾液が分泌され、口の中の口臭の元となる細菌を洗い流し、口臭予防につながります。
■よく喋る
唾液腺の刺激につながります。
★唾液の健康パワーは、ついつい見過ごしがちになりますが、健康を維持し、アンチエイジングの為にも、唾液の分泌量に配慮することは、とても大切な健康要素です。